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海のカテドラル

08/15
久々にいい本 に出会いました。
この前行ったバルセロナを舞台にした中世14世紀のころの物語です。
最初から衝撃の展開で、上下巻がある分厚めの長編だけれど、
展開が面白いのでスラスラ~と読めました。
さすが、2006年の出版以来、400万部以上の大ベストセラーに
なっただけのことはあります。
主人公が正義感にあふれる人物だけに、とても感情移入がしやすいのが、
大ヒットになった要因でしょう。

内容は簡単に要約すると、数々の過酷な運命に立ち向かう、
実直な(だけど女運の悪い)親子(バルナットとアルナウ)の
波乱万丈な物語です。 とにかく七転び八起き 
ちと、要約しすぎ… 

スペインといえば、アフリカ、南アメリカと世界中を植民地支配した
歴史を持つ国。 戦争に次ぐ戦争という歴史に翻弄された
民衆たちがどのような生活を送っていたのかも垣間見られる内容です。

バルセロナは4月に行ったばかりなので、知っている通り名や広場名
が出てきてとてもリアリティがありました。
日本と違って石造りなので、ゴシック地区は当時の建物が残ってるのです。
後半のアルナウは両替商になりました。
私自身は両替をするために大通りにたくさん並ぶ
両替店でレートを聞いて歩きました。 
中には、木製で中世な雰囲気の装飾がある窓口なんかもあった
ことを思い出しました。 貿易港である当時のバルセロナの両替商
は、まさに現代の銀行  のような役割をしてたようです。
他にも行ったことがあるシチリアやサルデーニャ、ピサなどの
地名も出てきて、頭には地図が入ってるので航路  
が描けました。

とても残念なのは、本を読む前に行ったので、
貴族たちの資金で建てた大聖堂にはいったけど、
民衆が建てたというサンタマリア・デル・マール
(海のカテドラル)には行きませんでした。
先に読んでいたら、絶対行っていたと思います。ああ、残念…

これまで欧州中世の歴史に疎かったので、
そうだったのか…と、読んでみて初めて知った
驚きの新知識(個人的に)が得られました。

14世紀のバルセロナで、すでにユダヤ人が迫害されていて、
ゲットーのような隔離地区が存在したこと。
(現在のパレスチナ人に対してイスラエル人が
同様のことをしてるのが皮肉な話です。)
ペストの流行がユダヤ人のせいだと噂になったこと。
しかし当時から商才に長けていて、多額の税を納めていたこと。

奴隷売買がどのように行われていたか

当時のキリスト教のあり方

新知識ではないけれど、“やっぱり”と思ったのは、

日本だけでなく欧州でも昔は想像を絶する封建制度と
女性差別がひどかったこと。日本には駆け込み寺が存在したし、
より中世カタルーニャの方が女性にとっては
厳しかったかもしれません。

その描写はとにかく生々しく容赦が無く、身分の低い農奴は
領主や貴族たちに徹底的に虐げられ、身分の低い者たちはそのうっ憤を
ユダヤ人や、異端者たちに向け… という凄惨な場面も多々出てきます。
そして聖職者である異端審問官の一方的で無慈悲な判決。
聖職者ってなんだろう? キリスト教ってなんだろう? 
果ては、宗教とは何だろう?とまで考えずにいられません。
弟として聖職者となったジュアンの心の弱さが
アルナウと対照的で際立ってました。

あとがきに、女性や農民に対する見解が史実に基づく内容である
と書かれていて、フィクションでないというのが、本当に驚きです。
凄惨な内容の中で、海の大聖堂の美しい描写  には心が休まります。

ここ数年で読んだ本の中で一番面白かったです。
読書後に、もういちどバルセロナに行きたくなりました。

この物語、映画化されたら面白いだろうと思います。
でも目をそむけたくなる場面が多すぎて、
パッション並みに号泣  してしまうかも…


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